2014年12月26日金曜日

【UFC】2014年の全46大会を振り返る


ほぼ毎週のように開催された2014年のUFCは、MMAのグローバル化を狙い世界各地でのローカル大会を増やしたため2013年の33大会から13大会増の年間46大会となりました。このうちアメリカ国外での開催は22大会なので約半分が国外での大会となっています。

2014年1月から本格的に始まったUFC Fight Passは月額9.99ドルでナンバー大会以外のほとんどの大会、PRIDE・WEC・Strikeforceを含む膨大な過去のライブラリが視聴できるサービスで、これまでのPPV中心の時代と比べて1大会あたりの視聴者数が減小しましたが、このFight Pass大会でローカル大会を増やしたことでアメリカ国外の視聴者を増やしています。特にメキシコで放送されたTUFラテンアメリカの初回放送は平均視聴者数720万人で水曜10時の時間帯で最高視聴率を獲得。11月に開催されたUFC初のメキシコ大会は2万枚のチケットが8時間で完売するなど新市場を開拓しています。

2015年のUFCは全45大会、アメリカ国外で23大会となります。8月に新しくチーフ・グローバル・ブランド・オフィサーに就任したゲーリー・クックは5500万世帯の視聴者をもつロシア国有放送局と契約。2015年にUFC初のロシア大会は開催できるかどうかわからないとしながらも、今後大会を開催することを明言しています。ポーランド、スコットランドでの開催も検討しているようです。デイナ・ホワイト社長は近年増加している韓国人選手を起用してUFC初の韓国大会を開催することを明言しています。例年通りの日本大会に加え日本版TUFも予定されるなど、UFCは2015年も積極的な海外展開をしていくようです。

【ヘビー級(120kg)】

王者ヴェラスケス長期休養中にヴェウドゥムが暫定王者に

2013年10月にジュニオール・ドス・サントスとの3度目の対戦を5RTKO勝ちをし、2回目の防衛に成功した王者ケイン・ヴェラスケスは試合後に左肩関節唇損傷手術。下半期になるとされていた復帰戦は11月のTUFラテンアメリカコーチ対決、UFC初のメキシコ大会でのファブリシオ・ヴェウドゥム戦が予定されていたが、練習中に右ひざを負傷し欠場。2014年の復帰は叶わなかった。

トラヴィス・ブラウン(3位)に完勝してタイトルマッチ挑戦となったヴェウドゥム(1位)。王者ヴェラスケスの負傷欠場により対戦相手はUFC日本大会でロイ・ネルソン(9位)に2RKO勝ちしたマーク・ハント(5位)に。王者の長期欠場によりこの試合の勝者がヘビー級暫定王者になりこととなった。結果は2R飛びヒザ蹴りでヴェウドゥムのKO勝利。暫定王座に就いた。王座統一選は6月のメキシコ大会が予定されている。

ヴェラスケスに敗れたジュニオール・ドス・サントス(2位)は5月にスティーペ・ミオシッチ(4位)と対戦予定だったが練習中に左手親指を骨折。12月に再び組まれたこのカードはオッズでドス・サントスが圧倒的優勢だったが、ミオシッチが善戦。惜しくも判定で敗れたミオシッチだがレスリングベースのアマチュアボクシングでゴールデングローブを獲得した実力をみせた。

王者 ケイン・ヴェラスケス
1位 ファブリシオ・ヴェウドゥム(暫定王者)
2位 ジュニオール・ドス・サントス
3位 トラヴィス・ブラウン
4位 スティーペ・ミオシッチ
5位 マーク・ハント
6位 ジョシュ・バーネット
7位 アンドレイ・アルロフスキー
8位 アントニオ・シウバ
9位 ロイ・ネルソン
10位 ベン・ロズウェル
11位 アリスター・オーフレイム
12位 マット・ミトリオン
13位 フランク・ミア
14位 ガブリエル・ゴンザーガ
15位 ステファン・シュトルーフ


【ライトヘビー級(93kg)】

絶対王者ジョーンズをグスタフソン、コーミエが脅かす


2013年9月にアレクサンダー・グスタフソン(1位)に苦戦しながらも僅差の判定勝ちを収めて6度目の防衛に成功したジョン・ジョーンズは4月にグローヴァー・テイシェイラ(6位)に大差の判定勝ち。7月にグスタフソンとの再戦がセットされるもグスタフソンの負傷欠場によって対戦相手がダニエル・コーミエ(2位)に変更。9月に試合が予定されていたが、今度はジョーンズが練習に足首を負傷して翌年1月に延期となった。

ジョン・ジョーンズの8度目の防衛戦の相手となったコーミエは元レスリングオリンピック代表でStrikeforceヘビー級グランプリ優勝後、UFCのStrikeforce買収によって戦いの場をUFCに移すと、ここでも無敗記録を継続。フランク・ミア、ロイ・ネルソンに完勝して上位ランク入りを果たすもヘビー級王者が同門で親友のヴェラスケスということもありライトヘビー級に階級を落とした。5月にMMAのレジェンド、ダン・ヘンダーソン(9位)に3Rリアネイキッドチョークでサブミッション勝ちしたコーミエはタイトル挑戦権を手にした。

王者 ジョン・ジョーンズ
1位 アレクサンダー・グスタフソン
2位 ダニエル・コーミエ
3位 アンソニー・ジョンソン
4位 ラシャド・エヴァンス
5位 フィル・デイヴィス
6位 グローヴァー・テイシェイラ
7位 ライアン・ベイダー
8位 オヴァンス・サンプレー
9位 ダン・ヘンダーソン
10位 ジミ・マヌア
11位 マウリシオ・ショーグン
12位 ハファエル・カバウカンチ
13位 ファビオ・マルドナルド
14位 アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
15位 パトリック・カミンズ



【ミドル級(84kg)】

ワイドマンの王座は不動のものに、来年2月にビクトー戦

2013年6月にアンデウソン・シウバ(1位)に2RKO勝ちして無敗のまま新ミドル級王者となったクリス・ワイドマンは同年12月の再戦でも2Rローキックのカットでアンデウソンの右足を骨折させてTKO勝ち。次の相手はUFC初期から活躍する元UFCライトヘビー級王者ビクトー・ベウフォート(4位)に。マイケル・ビスピン(9位)、ルーク・ロックホールド(5位)、ダン・ヘンダーソン相手に3連続KO勝ちを収めてタイトル挑戦となったビクトーだが、UFCがテストステロン補充療法を全面禁止したことから体を順応させるためにワイドマン戦は延期となった。その間、ワイドマンは7月に階級を下げてきた元UFCライトヘビー級王者リョート・マチダ(3位)を判定で退け2度目の防衛に成功。12月にビクトー戦が予定されていたが練習中に拳を骨折したため来年2月に延期となった。

ワイドマンに2度のKO負けを喫し、引退も噂された前王者アンデウソンは来年2月に元Strikeforceウェルター級王者ニック・ディアスとのビッグマッチが予定されている。

ミドル級トップ戦線にはゲガール・ムサシ(8位)を3Rギロチンチョークで破ったホナウド・ジャカレイ(2位)、ビクトーに敗戦後3連続フィニッシュ中でスタンドとグラウンドでの技術の高さをみせているルーク・ロックホールド(5位)が絡んでいる。

王者 クリス・ワイドマン
1位 アンデウソン・シウバ
2位 ホナルド・ジャカレイ
3位 リョート・マチダ
4位 ビクトー・ベウフォート
5位 ルーク・ロックホールド
6位 ヨエル・ロメロ
7位 ティム・ケネディ
8位 ゲガール・ムサシ
9位 マイケル・ビスピン
10位 CB・ダラウェイ
11位 ターレス・レイチ
12位 コスタ・フィリッポウ
13位 ティム・ボッシュ
14位 マーク・ムニョス
15位 ブラッド・タヴァレス



【ウェルター級(77kg)】

ロウラー、ジョニヘンのタイトル攻防戦


王者 ロビー・ロウラー
1位 ジョニー・ヘンドリックス
2位 ローリー・マクドナルド
3位 タイロン・ウッドリー
4位 カーロス・コンディット
5位 マット・ブラウン
6位 ヘクター・ロンバード
7位 ケルヴィン・ガステラム
8位 デミアン・マイア
9位 タレック・サフィジーヌ
10位 キム・ドンヒョン
11位 ジェイク・エレンバーガー
12位 リック・ストーリー
13位 ジョーダン・メイン
14位 グンナー・ネルソン
15位 ライアン・ラフレア



【ライト級(70kg)】

ベンヘンを破った新王者ペティスがメレンデス相手に初防衛


王者 アンソニー・ペティス
1位 ハファエル・ドス・アンジョス
2位 ハビブ・ブルマゴメドフ
3位 ギルバート・メレンデス
4位 ドナルド・セラーニ
5位 ベンソン・ヘンダーソン
6位 エジソン・バルボーザ
7位 ジョシュ・トムソン
8位 マイルズ・ジュリー
9位 ボビー・グリーン
10位 エディ・アルバレス
11位 ジム・ミラー
12位 マイケル・ジョンソン
13位 ホルヘ・マスヴィダル
14位 ネイト・ディアス
15位 ルスタン・ハビロフ



【フェザー級(65kg)

連勝を続けたメンデスがタイトル再挑戦するもアルドに完敗


王者 ジョゼ・アルド
1位 チャド・メンデス
2位 フランク・エドガー
3位 リカルド・ラマス
4位 カブ・スワウソン
5位 コナー・マクレガー
6位 ダスティン・ポイエー
7位 デニス・バミューデス
8位 ニック・レンツ
9位 デニス・シヴァー
10位 チャールズ・オリヴェイラ
11位 ジェレミー・スティーヴンス
12位 クレイ・グイダ
13位 マックス・ホロウェイ
14位 ダレン・エルキンス
15位 ハクラン・ディアス



【バンタム級(61kg)】

クルーズ王座剥奪、バラオが正規王者になるもディラショー相手に防衛失敗

UFCがWECを吸収した2010年からの初代UFCバンタム級王者ドミニク・クルーズ(2位)は2011年にユライア・フェイバー(3位)、デメトリアス・ジョンソン(フライ級王者)相手に2度防衛成功するも、左膝前十時靭帯の断裂で長期の戦線離脱を余儀なくされた。その間、2012年にヘナン・バラオ(1位)がフェイバーとの暫定王座決定戦を判定勝ちで制し暫定王者に。バラオはマイケル・マクドナルド(5位)、エディ・ワインランド相手に2度防衛に成功して2014年2月にドミニク・クルーズと王座統一戦を行う予定だったが、クルーズの負傷欠場により正規王者に昇格。代役出場となったフェイバーとの再戦も1RTKO勝ちで正規王者として初防衛に成功した。

WEC時代から数えて9連勝中となったバラオは5月にフェイバーの同門TJ・ディラショー戦が組まれた。オッズはバラオ1.1倍、ディラショー7.75倍と事前予想では誰もがバラオ勝利とみたが、1Rからディラショーがダウンを奪うなど善戦。スイッチを多用したステップでバラオに自分の距離をとらせないディラショーはパンチを浴びせ続け王者を追い込むと、5R右ストレートでダウンを奪い、追撃のパウンドでTKO勝ち。下馬評を覆し3代目UFCバンタム級王者となった。

8月に即再戦が組まれた両者だが、試合前日バラオが減量中に倒れ欠場になったため急遽ディラショーの初防衛戦の相手が初代ベラトールフェザー級王者のジョー・ソトに。この大会でUFC初出場が予定されていたソトが急遽タイトルマッチとなった。試合はディラショーが5R右ハイキックで圧勝、初防衛成功となった。

正規王座を剥奪されたドミニク・クルーズは9月に約3年ぶりの復帰を果たした。復帰戦の相手となった水垣偉弥(6位)はブライアン・キャラウェイ(10位)、エリック・ペレス(12位)、フランシスコ・リヴェラ(11位)を破るなど5連勝中。試合は1R開始早々クルーズがタックルでテイクダウンを奪い、金網際に押し付けながらのパンチの連打で61秒でKO勝ち。試合後デイナ・ホワイト社長が王者TJ・ディラショーとのタイトルマッチを示唆するも、クルーズが今度は右膝前十字靭帯を負傷。2015年内の復帰を目指している。

王者 TJ・ディラショー
1位 ヘナン・バラオ
2位 ドミニク・クルーズ
3位 ユライア・フェイバー
4位 ハファエル・アスンソン
5位 マイケル・マクドナルド
6位 水垣偉弥
7位 エディ・ワインランド
8位 ユーリ・アルカンタラ
9位 ジョニー・エドゥアルド
10位 ブライアン・キャラウェイ
11位 フランシスコ・リヴェラ
12位 エリック・ペレス
13位 アレックス・カセレス
14位 ミッチ・ギャグノン
15位 ジョー・ソト



【フライ級(56kg)】

デメトリアス・ジョンソンの1強、ドッドソンとの再戦はあるか

2012年にUFCが創設したフライ級トーナメントでイアン・マッコール(3位)、ジョセフ・ベナビデス(2位)を破り初代UFCフライ級チャンピオンとなったデメトアス・ジョンソンは、2013年にジョン・ドッドソン(1位)、ジョン・モラガ(4位)相手に防衛成功すると、前回スプリットでの判定勝ちだったベナビデスとの再戦を1RKO勝ちで圧倒的な強さを見せた。2014年もアリ・バガウティノフ(7位)に3-0判定勝ち、クリス・カリアソ(8位)に2Rキムラロックでサブミッション勝ちをして防衛記録を5に伸ばしたジョンソンの次の防衛戦は4月頃に予定されている。

王者 デメトリアス・ジョンソン
1位 ジョン・ドッドソン
2位 ジョセフ・ベナビデス
3位 イアン・マッコール
4位 ジョン・モラガ
5位 ジュシー・フォルミーガ
6位 ジョン・リネカー
7位 アリ・バガウティノフ
8位 クリス・カリアソ
9位 ザック・マコウスキー
10位 ティム・エリオット
11位 堀口恭司
12位 ダスティン・オーティズ
13位 ブラッド・ピケット
14位 チコ・カムス
15位 ウィルソン・ヘイス



【日本人UFCファイター全14選手】

フライ級の堀口がKO連発でランカー入り、秋山復帰、水垣・川尻・日沖は敗れる



堀口恭司(フライ級11位, UFC 3-0)
  5月 ○ ダレルモンタギュー戦 3-0判定勝ち
  9月 ○ ジョン・デロス レイエス戦 1RTKO勝ち
水垣偉弥(バンタム級6位, UFC 9-6)
  5月 ○ フランシスコ・リヴェラ戦(11位) 3-0判定勝ち
  9月 × ドミニク・クルーズ戦(2位) 1RKO負け
山本KID徳郁(バンタム級, UFC 0-3)
  試合なし
佐々木憂流迦(バンタム級, UFC 1-1)
  8月 ○ ローランド・デローム戦 1Rサブミッション勝ち(リアネイキッドチョーク)
  12月 × レアンドロ・イッサ戦 2Rサブミッション負け(ネッククランク)
田中路教(バンタム級, UFC 1-1)
  6月 ○ ローランド・デローム戦 3-0判定勝ち
  9月 × カン・ギョンホ戦 1-2判定負け
金原正徳(バンタム級,  UFC 1-0)
  9月 ○ アレックス・カセレス戦(13位) 3-0判定勝ち
日沖発(フェザー級, UFC 3-4)
  3月 ○ アイヴァン・メンジバー戦 3-0判定勝ち
  6月 × チャールズ・オリヴェイラ戦(10位) 2Rサブミッション勝ち(アナコンダチョーク)
菊野克紀(フェザー級, UFC 2-1)
  1月 ○ クイン・マルハーン戦 3-0判定勝ち ※ライト級
  5月 × トニー・ファーガソン戦 1RKO負け ※ライト級
  9月 ○ サム・シシリア戦 2Rサブミッション勝ち(リアネイキッドチョーク)
川尻達也(フェザー級, UFC 1-2)
  1月 ○ ショーン・ソリアーノ戦 2Rサブミッション勝ち(リアネイキッドチョーク)
  4月 × クレイ・グイダ戦(12位) 0-3判定負け
五味隆典(ライト級, UFC 4-5)
  4月 ○ アイザック・ヴァリーフラッグ戦 3-0判定勝ち
  9月 × マイルズ・ジュリー戦(8位) 1RTKO負け
小谷直之(ライト級, UFC 0-4)
  7月 × ノーマン・パーク戦 2RTKO負け
  10月 × ヤン・カブラル戦 2Rサブミッション負け(リアネイキッドチョーク)
秋山成勲(ウェルター級, UFC 2-4)
  9月 ○ アミール・サダロー戦 3-0判定勝ち
国本起一(ウェルター級, UFC 3-0)
  1月 ○ ルイス・ドゥトラ戦 反則勝ち
  6月 ○ ダニエル・サラフィアン戦 1Rサブミッション勝ち(リアネイキッドチョーク)
  9月 ○ リチャード・ウォルシュ戦 2-1判定勝ち
安西信昌(ウェルター級, UFC 0-1)
  8月 × アウベルト・ミナ戦 1RTKO負け

■リリース組
徳留一樹(ライト級, UFC 1-3)
  3月 × ナム・ウィチョル戦 1-2判定負け
  9月 × ジョニー・ケース戦 2Rサブミッション負け(ギロチンチョーク)
佐藤豪則(ウェルター級, UFC 0-2)
  2月 × エリック・シウバ戦 1RTKO負け
  9月 ×イム・ヒョンギュ戦 1RTKO負け
清水俊一(バンタム級,UFC 0-1)
  1月 × カン・ギョンホ戦 3Rサブミッション負け(肩固め)



0 件のコメント:

コメントを投稿